活動レポート(ブログ)

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熊本地震被災者支援

2016/06/14災害・地域支援

熊本地震における タッピングタッチによる被災者支援(2016年5月9〜15日)
活動報告:中川一郎

5月9日から15日までの1週間、熊本での支援活動を終わって帰りましたので、ご報告させていただきます。詳しく書けませんが、このレポートを通して、現地の状況やタッピングタッチによる支援のあり方を知っていただき、今後の支援へ繋がっていくことを願っています。

<5月9日>

初日はまず熊本空港へ着き、東京からフライトインした自由学園の更科さんと学生4名(小林、松島、勝沼、黒沼)と合流しました。学生たちは、みんな精悍な感じで日本の未来に期待できそうな素敵な若者たち。レンタルした大型のバンを、颯爽と運転するのは更科さんでした。

 

まずはファミレスで腹ごしらえをして、熊本市の白川小学校へ。福岡から駆けつけてくれた野田さん(臨床心理士・TTインストラクター)と学校で合流して、約30人の教員対象の講座をおこないました。

 

先生たちも、程度の違いはあれど、みなさん被災されていました。ちょうど翌日から生徒達が登校するタイミングで、とても疲れておられたと思いますが、熱心にタッピングタッチを学んでくださいました。講座が終わるころには、リラックスし笑顔が戻り、職員室へ戻ってきた先生たちを見て、教頭先生も驚かれたほどでした。

「明日からの生徒の心のケアに利用します」と言ってくださる先生もおられ、とても良いサポートと種まきになった実感がありました。この日、会議から帰られた校長先生に、更科さんがTTをする機会もあり、初日の活動は無事完了、といった感じでした。(この日の体験が良かったため、後ほど、生徒を対象にした講座の依頼がきました)

<5月10日> 

2日目は、自由学園のHPにアップされている文章をお借りします。
(フォトなどもアップされていますから、良かったらアクセスしてみてください ⇒ https://www.jiyu.ac.jp/boys/boys.php )

『熊本大学教育学部の学生の皆さんにタッピングタッチの講習を行った。避難所などに行きボランティアをしたかったが、何をしたら良いかわからなかった学生さんは、今後支援するための手法を学べて良かったと喜んでいた。

苫野一徳先生の教育思想という講義の中で行わせていただき、自由学園の学生・生徒が支援をなぜ行うのか、自由学園の教育との関連について問いが立てられた。
困っている人がいたら足を運んでサポートすること、実践的な学びの重要性が学生から語られた。

その後、阿蘇市立一の宮小学校に行った。現在も避難所として50名ほどの方が体育館に避難されていた。ここでは避難されている方と支援者の方を対象にタッピングタッチによる心のケアを行った。

ケアをさせていただいた後は「身体がポカポカする」「眠たくなってきた」など感想が
聞かれた。段ボールの上に薄いマットを敷いて布団にしている方のストレスが軽減されたことが実感できた。

同行して下さっている中川一音さんが、熊本県民テレビKKTのテレビタミンという番組で被災者支援としてタッピングタッチを紹介された。

 

この日のKKTのテレビタミンへの出演はほんの8分足らずでしたが、アーケードでの生中継とあって、けっこう緊張しました。この番組のビデオは追ってタッピングタッチのHPにアップしていただきます。(冷や汗ものですが、よろしければ参考にしてください)

<5月11日> 

 

3日目の午前中、自由学園の関連の「友の会」を訪れ、TTの体験講座(2回)をさせていただきました。そして、心のこもったランチをいただいた後、緊急災害周産期対策プロジェクトのスタッフとお母さんたちに体験していただきました。次の場所への移動がせまりあまり時間がとれなかったのですが、前日から合流された自由学園のソーシャルワーカーの入海さんにフォローしてもらえて良かったです。
(東京から学生の岡崎さんと二人で来られました)

この日の午後は、二手に分かれての行動でした。下記は学生の勝沼さんの文章です。

『その後、初日に訪れた白川小学校に行き小学5年生と6年生、特別支援学級の生徒を対象にタッピングタッチを行い生徒の大半が寝てしまうくらい気持ちのいい講習となりました。

  

ルーテル学園では学校案内をしていただき実際に地震でひびの入った場所や天井などを見て改めて地震の大きさと自然災害の怖さを感じました。

この日の午後、更科さん達と分かれて、単独で南阿蘇へ行きました。インストラクターの高野さんの後輩にあたる山戸さんのアレンジメントで可能になったのですが、片道2時間近くの道中、道路や家屋の倒壊など痛々しいところが多かったです。

この日、一人で学校の保健室で紹介したり、避難所を訪れて、ミニ体験講座などをさせてもらったりしました。

この夜、電車が不通で交通の便が悪いため、山戸さん宅に泊めていただき、災害の厳しい現状を教えていただきました。多くの方が亡くなり、甚大な被害をこうむった地域であることを実感し、こころのケアと継続したサポートの必要性を強く感じました。

心の傷を負い、つらい思いをしている人たちが支援を求めたり、カウンセリングを受けたりする機会は限られています。より多くの人にタッピングタッチを役立ててもらうには、家族のケアの中心である母親に学んでいただくのが一番良いのではないかと感じています。

<5月12日> 

4日目は、南阿蘇と同じように大きな被害を被った益城町での支援活動でした。
この日は、福岡からインストラクターの安藤昌子さんと野田京子さんが来られ、総勢10人での活動でした。

午前中は、指定放課後等デイサービス事業所でスタッフ研修をおこないました。
まだ避難所で生活しながらのお仕事の方もおられ、技法を学びながら、セルフケアとしても有効だったのではないかと思います。

この日も二手に分かれ、途中、更科さんと学生たちは津森小学校で生徒たちとタッピングタッチ。そして、僕たちは、事業所のスタッフや、訪れている児童たちにもさせてもらいました。そうとう緊張したり、疲れていたのでしょう。野田さんにTTをしてもらって、すぐに丸まって眠ってしまった少年もいました。

この日の午後は、介護老人保健施設「平成唯仁館」を訪れ、多くの利用者さんにTTを体験していただきました。施設自体は傷んでいなかったので実感がもちにくかったのですが、利用者さんの多くは被災し、家をなくされたりしている人も多いと聞きました。内面的にはとてもつらい思いをされている方も多かっただろうと思いますので、私たちのケアの手が少しでも役立ったことを願っています。

この後、益城町立広安西小学校へ行き、タッピングタッチの講座をおこないました。とても忙しいなか、教諭と事業所スタッフが10名ほど集まってくださったのですが、みなさんとても疲れておられることがよく分かりました。アセスメントもしてもらったのですが、体の痛みや疲れも多く、参加するだけでも辛かった方もおられました。

そんな中、時間をとり、タッピングタッチを体験してくださったのですが、笑顔がもどり、心身がずいぶん楽になられたことは幸いでした。体の痛みもずいぶん下がったと喜んでいただき、とても嬉しく感じました。

正直なところ、講座のはじめに集まりも悪く、精気のないような人が多かったので、少し嫌な気分での始まりでした。自分自身の疲れもあったのでしょう。でも、体験していただき元気が戻ってこられた先生たちをまのあたりにして、そのように感じたことをとても反省しました。うまく書けませんが、サポートさせていただく姿勢を正される思いでした。

帰りの飛行機の時間の都合で、自由学園の皆さんとは、安西小学校での講座の途中でお別れになりました。効率よく手伝えるように、分かれての行動も多かったのですが、この数日間、大切な思いを共有しながらの体験は素晴らしかったです。
(学生たちの深い体験と感動は、彼らのレポートを、後ほどシェアする形でお知らせしたいと思います)

 

<5月13日> 

5日目は、野田さんが再び福岡から来てくださり、益城町の広安西小学校の避難所を訪れました。午前中で、仕事に出かけている方も多く、ひっそりとしていました。
マイクで案内していただき、高齢の女性4名が集まってきてくださり、県庁から来ていた職員さんと一緒に体験していただきました。

 

野田さんがこの職員さんとされていたのですが、途中から疲れがほぐれたのか、睡魔が襲ってきたようでした。体験が終わって、ほかの皆さんと同じように笑顔が戻ってきましたが、昨日も遅くまでの仕事で、睡眠不足だったとのことでした。ここでもまた、タッピングタッチが支援を必要とする人も支援する側の人にも役立つことを再確認しました。

 

この日の午後は、熊本市の春日小学校を訪れました。三重県を出る前から連絡をとってもらってはいたのですが、なかなか十分なつながりを持てないままでいました。
粘り強く連絡をとり続けたことで、熊本市の最後の日に行くことがかないました。

 

ここではまず、震災で不登校になってしまった女の子とその母親にタッピングタッチを体験していただきました。その様子を、教諭や事業所の方々が見学しながら学ぶといった形でした。

その後、特別支援学級の生徒たちがクラスごと訪れ、野田さんと二人でミニ講座をおこないました。とてもオープンでかわいい生徒たちで、被災地にいることも忘れて一緒にはしゃぎながらでした。でも、繊細さを持った子供たちですから、余震が続く中、体調を悪くしていたり、不眠気味だったりしています。

しばらくしているとコックリコックリとい眠ってしまう生徒も何人もいました。一緒にしながら学んでいた先生も、生徒にタッチしてもらいながら気持ちよさそうにしたり、居眠りしたりしている様子を見て、とても幸せな気分になりました。とても細い生徒にしてもらっていた野田さんも、とても上手で癒された〜とのことでした。

その後、野田さんの運転で熊本市を離れ、福岡のタッピングタッチの会へ向かいました。迷子になったりで少し遅れたにも関わらず、みなさんにあたたかく迎えられ、ありがたかったです。参加者は、石田さん、安藤さん、足立さん、藤瀬さん、古舘さん、野田さん、井上さん(インストラクターではありません)。祥子さんとぼくは会員ではありませんが、参加させてもらいました。
震災を受けて、ミーティングは熱の入ったものでした。会則や今後の活動の話し合いの後、石田さんと訪れたネパールでの震災支援の状況を話しました。そして今回の熊本での支援活動に関して、ご一緒した野田さんと安藤さんと一緒にミニレポートをさせていただきました。

<5月14日> 

6日目は福岡で、前日から合流した祥子さんと一緒に、アドバンス講座をおこないました。内容が、熊本地震をうけて、被災者支援でのタッピンタッチの実践や応用を含んだものだったので、約20名の熱心な参加がありました。ほぼ全員が被災者支援に関わる予定のある方々で、カウンセラーが約9割、看護3名、福祉1名でした。

<5月15日> 

7日目、最終日はインストラクターの研修でした。被災者支援を視野にいれた1日研修で、さすがに疲れが出てきていましたが、熱心な参加のみなさんに支えられ良い講座をもてました。参加者は、石田さん、安藤さん、足立さん、古舘さん、野田さん、林田夫妻、佐野さん、杉山さん、岩男さん。鹿児島からは佐野さん、そして山口からは杉山さんが来てくださり、今後のタッピングタッチの広がりや支援活動に対して希望を感じました。今回、被災者支援用に協会から用意したロゴ入りのベストを着ての記念撮影をしたりして、盛り上がりました。

 

<あとがき>

このたび、これだけの活動ができたのは、多くの方の直接または間接的なサポートや心づかいがあったからです。ここでは個別に書けませんが、みなさんに心から感謝いたします。ありがとうございました!

7日間の支援活動に関しての簡単なレポートですが、今後の支援活動の役に立つことがあれば幸いです。そして次の課題としては、① 今回の活動を通して学んだり気づいたりしたことを、今後の支援に活かしていくこと、② 今回のコンタクトやリソースを活かして、継続した支援につなげていくこと、③ 災害の多い時代において、他の地域での災害への対応の在り方を考え、敏速かつ効果的に対応できるように工夫していくこと、などが考えられます。

このようにリストすると、少し難しく聞こえ、負担を感じる方もおられるかもしれません。
また、純粋な心ゆえに、あまり手伝えない自分を責めてしまうようなことも有るかもしれません。でも、タッピングタッチで大切にしたいことは、それぞれ、できることを無理ない範囲で、楽しみながらしていくことだと思います。

ぼく自身、お互いできることは小さくとも、それが繫がり積み重なることで大きく役立つ力になることを、今回の支援活動で感じることができました。大都市からは離れたところで起こった災害でしたが、たくさんの手が差し伸べられ、タッピングタッチによるコミュニティが着実に育ち、お互いを支え始めていることも。

タッピングタッチ自体は静かで素朴な行為ですが、人々の苦しい思いを、笑顔やほほえみに変えてくれました。自分たちの知恵や力をとり戻し、お互いを支えあいながら、この厳しい時代を乗り越えていけるように、みなさんと歩んでいければと思っています。

支援活動からの学びや今後の支援のあり方については、別の文章にまとめます。
どうぞよろしくお願いします。

中川一郎(一音)2016年5月20日

TVでの報道履歴(被災者支援)

2016/04/29災害・地域支援

タッピングタッチは、過去に何度もテレビで取り上げられています。
反響が大きかったのは、東日本大震災後で、
 
 2011年3月25日 NHKあさイチ 
 
 この日の『あさイチ』で、タッピングタッチがとりあげられました。不眠対策に効果があるとの丁寧な説明と、阪神淡路大震災や、新潟中越地震の時にも活躍したタッピングタッチの映像も交えて、ていねいに紹介されています。
 またこの時には、東京在住のインストラクターの更科さんがスタジオに出かけ、タッピングタッチのやり方を井ノ原(いのっち)さん達に紹介しています。全国放送で、東日本大震災が起こってまだ2週間でしたから、多くの方々が興味をもって観られたことと思います。以下は、Youtubeにアップされているのを見つけましたのでご紹介します。
 
2011年4月20日 NHK「ためしてガッテン」 
 
 東日本大震災で多くのTV番組が自粛しましたが、NHKの『ためしてガッテン』もこの日が久しぶりの放映でした。被災者支援を意図して、テーマは「避難生活が楽になる裏ワザ」でした。その一つとして、タッピングタッチに不眠解消の驚くべき効果があると紹介されました。東北のインストラクターさん達が大活躍され、多くの避難所でタッピングタッチが紹介されたのですが、この番組では被災者の方々がリラックスし不眠が解消する様子が放映されました。
 
 
 
2011年3月30日 山形放送 
 山形放送によるタッピングタッチの報道です。とても短いニュースですが、タッチの仕方などうまく紹介されてます。母親が子供にする様子も入っていて、とても分かりやすいビデオです。以下は、Youtubeにアップされているのを見つけましたのでご紹介します。
 
2011年4月1日 Jチャンネル宮城
 

宮城県岩沼市での支援の様子が報道されました。あまり画像がよくないですが、参考にしてください。 以下は、Youtubeにアップされているのを見つけましたのでご紹介します。
https://youtu.be/8EE5LHAaggc

 
 
 
 
 
 
 
 

タッピングタッチ被災者支援

2016/04/26災害・地域支援

 このたび九州での大震災により、お亡くなりになられた方々へお悔やみ申し上げますとともに、被災された皆さまにお見舞い申し上げます。
 この度の震災への対応として、タッピングタッチ協会としては、これまでの経験を活かし、認定インストラクターと共に支援活動をおこなっていきたいと考えています。支援活動の一つとして、以下のビデオでは、タッピングタッチを使ったセルフケアの方法をご紹介します。タッピングタッチは簡単に学べて、すぐに利用できますので、ぜひ試してみてください。
 

中川一郎さんによる「熊本地震における タッピングタッチによる被災者支援」のレポートには、
小学校や大学、指定放課後等デイサービス事業所、介護老人保健施設などでの活動の様子が、写真とともに書かれています。ぜひご覧ください。「中川いちろう活動レポート」

タッピングタッチで被災者支援を行ってきたことが、過去度々テレビで取り上げられてきていますので、ご覧ください。こちらの支援履歴のページへ

タッピングタッチを通しての支援の仕方には、以下の4つの方法があります。

① 小冊子を購入する。

「タッピングタッチ〜基本と被災者ケアのための小冊子」500円 を購入していただくと、その売上が被災者支援活動に使われます。 5冊以上で送料が無料。10冊以上は10%割り引きます。

② 講座を受講する。

全国で開催されているタッピングタッチの講座(基礎講座やアドバンス講座 )を受講し、ご自分の被災者支援ボランティア活動に生かすことができます。 

全国での講座予定はカレンダーに随時アップしています。イベントカレンダー 

九州での講座(詳細はカレンダーでご覧ください)
★基礎講座A 
2016年4月30日(土)10:30〜12:00 福岡市内
2016年5月3日(火)13:00〜15:00 産業カウンセラー協会福岡支部
2016年5月7日(土)15:00〜17:00 福岡市内
★アドバンス講座
2016年5月14日(土)10:00〜16:00 福岡県春日井市クローバープラザ

③ タッピングタッチ協会の会員になる。

会員になって、協会の活動をサポートできます。 入会のご案内へ

④ 寄附をする。

タッピングタッチ協会に寄附をして、協会の活動をサポートできます。2011年度には、被災者支援のためという寄附をいただき、パンフレットの増刷や小冊子を発行することができました。

振込先: 郵便振替口座:00880-4-85944 加入者名:タッピングタッチ協会

5月14日アドバンス講座(福岡)被災者支援に重点

2016/04/19災害・地域支援

5月14日(土)は、アドバンス講座(福岡)が開かれます。

(クローバープラザのHPより

10時〜16時、福岡県春日井市のクローバープラザにて。

今回のアドバンス講座は、もともと予定されていましたが、先週から続いている熊本地震の被災者支援に重点をおいた「専門講座」としても開催することになりました。

通常アドバンス講座は、基礎講座Aを修了している必要がありますが、今回はケアに携わる専門家(カウンセラー、看護師、保健師、医者、教員、社会福祉士、介護福祉士など)であれば基礎講座Aを受けていなくても受講できるものとします。

内容は被災者支援に焦点をあてたもので、対人援助者やボランティアさんが受講して役立つものになる予定です。

申込み・問合せは、タッピングタッチ協会まで。
①名前、②郵便番号、③住所、④電話番号、⑤メールアドレス、
⑥ご希望の講座名、⑦受講した基礎講座Aの日付と講師名 
⑧その他資格等、を明記の上お申し込みください。

 

柏崎での震災被害者支援

2007/08/09災害・地域支援

暑中お見舞い申し上げます。 みなさまいかがお過ごしですか?

先日、柏崎から帰ってきましたので、タッピングタッチによる災害支援について、少しだけ報告させていただきます。前回、能登で震災があったときは、何度も連絡をとりはしたものの、なかなか窓口が見つからず行けずじまいになっていました。そうこうしているうちに、柏崎を震源とした大地震がおこってしまったわけですが、今回はタッピングタッチの繋がりで現地との連携ができました。

具体的には、柏崎厚生病院の結城先生(精神科医)がタッピングタッチに関心をもたれていることを、九州の福地周子さん(臨床心理士)から知らせてもらいました。それでさっそく、柏崎へ災害支援に行く予定をしていることを連絡したら、色々なところへ問い合わせてくださいました。その中でも、特に柏崎市の元気館の吉田さんが積極的にサポートしてくださることになり、幾つかの避難所と保育園へタッピングタッチを紹介しに行くことができました。

柏崎では、地震が起こってから2週間くらいでしたが、復旧もまだまだこれからで、避難所にも沢山の人たちが生活されていました。避難所での生活を避けて、震災で危なくなっている家で暮らしている人たちも沢山おられるとのことでした。ほか、震災後、さまざまなストレス症状があり、怖くて家を出られないような人たちなど、たくさんの支援の必要性を感じました。

ある5歳の子どもは、家の人が出かけて7歳の姉と一緒にいるときに震災にあいました。その後、何日にもわたって吐いてしまい、つい数日前までほとんど食べ物がとおらない状態でした。元気館の吉田さんの依頼で家を訪れ、アセスメント用紙に書き込んでもらうと、子どもだけでなく、母親も祖母も同じようにトラウマを受け、強いストレス反応を示していました。その後、お互いタッピングタッチをしてもらったのですが、みなさんだいぶ楽になられたことが顔の表情からもアセスメントからもよくわかりました。

避難所では、新潟市から駆けつけてくださった細井修平さんと、一緒にタッピングタッチを紹介させていただきました。もう3年ほど前になりますが、新潟の中越地震での支援に出かけた時も、細井さんは仕事を3日も休んでサポートに来てくださいました。今回、二人で暑い中を歩いての移動も結構ありましたが、気の知れた仲間と一緒に活動しているという満足感や安心感があり、とてもありがたかったです。

気持ちを閉ざしたり、まったく興味を示さない方々もおられましたが、試してくださった方々からはよい反応やコメントをいただきました。こんなにゆっくりでソフトなのにマッサージよりもよっぽど効く、というコメントもよくありました。ある人は、病院で透析を受けている最中に地震がおこってしまい、とても怖いめにあわれたのですが、タッピングタッチをし終わって、なんだかとても気持ちが楽になったとのことでした。ストレス反応で硬くなっている心身がほぐれるのを感じられたのでしょう。

あるご老人は、タッピングタッチをし合ってみて、お互いをかまいあうことの大切さを身にしみて感じると言われました。そして、「人」という字がお互いを支えあうことを示しているが、そのことの意味が本当によく分かりました、と深く感謝してくださって、なんともありがたかったです。ぼくたちが長くかかって分かってきた一番大切なところを、一回の体験で直感的に感じとられたのには、さすが長く深い人生体験と今回の試練があるのだな〜と感心しました。

2つの保育園へも行くことができました。みんなで調子よくタッピングタッチをしていると、近くのグラウンドに爆音をさせながら2台の自衛隊のヘリコプターが着陸したり、いろいろとハプニングもありましたが、とても楽しくよい体験でした。これまでも感じてきたのですが、タッピングタッチには、猫、ゾウ、サルといくつもの動物にちなんだタッチの名前がでてきますよね。それで、そのことを強調して子ども達にしてもらうと、これはまさに子ども達の為に作られているんではないかと思うほど、彼らの普段しているお遊戯にフィットするんです。うまくビデオ撮りすることができたので、近く編集して研修や講演で紹介したいと思っています。唱歌を歌いながらかわいい子ども達がし合っている姿は最高です。お楽しみに!

最後に、結城先生が働いておられる柏崎厚生病院に精神障害者の社会復帰施設があります。この病院に通う人たちも家をなくされたり、いろいろと怖い体験をした人たちも多いようでしたが、スタッフを交えて、約50人くらいの方たちと一緒にタッピングタッチをすることができました。これまで、触れることによる性的な反応や副作用などの心配などから、このような施設での利用や紹介を避けてきたのですが、今回、思いがけない形で実現しました。精神科医やケアのスタッフの方々と一緒に体験することができたので、とても安心していられたことも良かったです。チェックリストも使ってタッピングタッチの効果をみましたが、たいへん良い経験だったかたが多く、震災からくるトラウマの軽減など、とてもよい反応がみられました

これから、ぼちぼち避難所の人たちも少なくなり、仮設住宅へ移る人たちも増えてくるようですが、こころのケアやサポートはこれからが本番と言えると思います。できれば、もうしばらくして再び訪れたいと思っています。柏崎の状況がある程度わかり、連絡先もできましたので、次回はもっとしっかりとサポートできるのではないか
と思っています。

今回の支援は、三重大学の災害支援チームの一環でもありましたが、タッピングタッチの会員のみなさまのサポートがあってこそ可能になりました。ありがとうございました。次回の予定はまだきまっていませんが、ご一緒しませんか?とても意味のある体験になると思います。
                        中川いちろう  2007年8月8日