活動レポート(ブログ)

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12月の能登へ、手のぬくもりを届ける~能登半島地震・被災地での活動⑥~

2026/01/22インストラクターより

能登半島地震から二年が経ちました。
神戸のインストラクター鈴木貴子さんの呼びかけと、能登福祉救援ボランティアネットワークさんのご協力のもと、タッピングタッチ協会は能登への支援を重ねてきました。
2025年12月には、歳末の“おすそわけ”活動とともにタッピングタッチの温かい手を届けてきました。
震災後はじめて能登を訪れるメンバーも加わり、それぞれが「今の能登、そして人」と出会う一日となりました。

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タッピングタッチでの被災者支援~能登半島地震・被災地での活動⑥~

12月7日(日)、石川県輪島市門前町の道下(とうげ)仮設住宅で活動しました。今回も、能登福祉救援ボランティアネットワークさんにコーディネートいただき、「歳末の『おすそわけ』活動」で各戸を訪問される際、同行してお声かけし、タッピングタッチをさせていただきました。訪問したインストラクターは、横浜の村木雄一さん、静岡の白鳥志保さん、長野の渡邉冨美恵さん、奈良の松岡俊子さんと神戸の鈴木の5名。みんなで40名の方へケアできました。

=当日の様子=
朝、金沢駅で集合し、レンタカーを借りて9:00前に出発。輪島までは約2時間かかります。行きは白鳥さん、帰りは村木さんが運転してくださいました。11:00頃、現地に到着すると、地元の赤坂さんとボランティアネットワークの皆さんがすでに全国から届いた寄付物品(TTフレンドシップin福岡・山口の清水さんが送られたクッキーもありました!)を仕分け作業中。私たちも一緒に仕分けや袋詰めのお手伝いしました。ここは300戸が並ぶ大規模仮設ですが、すでに30戸ほどは退出しているとのことで270戸分作りました。270戸分のおすそ分け袋を並べたら壮観!でした。
昼食は、仮設住宅のなかにあるコミュニティセンター(コミセン門前BASE)でとりました。ここには食堂や銭湯があるんです。
そして13:30頃から5チームに分かれて各戸にお届け。私たちは一人ずつチームに入って活動しました。16:00すぎに一通り訪問を済ませ、全体で活動を集約。その後、私たちはすぐに出発し、その日のうちに金沢を離れました。

=活動されたインストラクターさん=
<村木さんより>
あっという間の1日間でした。朝、新幹線に乗り、うとうとして気が付いたら長野付近を走っていて、都会とは違う風景に、別の世界に来ているんじゃないかと感じました。 仮設住宅でのタッピングタッチ。全国からの支援の品物を各家にお配りするボランティアさんの後ろから一言、「今日は、お背中にトントンするタッピングタッチもさせてもらっています。」と声をかけ、きっぱり断られる方以外の方には、背中を貸してもらいました。
住宅には、外扉と内扉の間の90センチくらいのスペースがあり、そこに、鈴木さんが用意してくれた椅子を置き、背中を玄関方向に向けて座っていただきました。 
突然やって来て、背中をトントンさせてほしいと言われ、きっと、何のことやらわからなかったと思います。そのような中、病床に伏していた兄の足に手を添えたら、とても喜んでくれた経験があるというご婦人に、家の中にまでいれていただきました。まずはご主人にタッピングをなどさせていただきました。終わり近くになったところで、突然ご主人が立ち上がってしまい、何かしてしまったかなと思っていたら、奥さんに「やってもらえ」という交替の合図でした。奥さんへもタッピングをさせていただき、玄関口で挨拶をしたのですが、住んでいた家を壊すことが決まり、いろいろなことがあったことなど話してくれました。

今回のタッピングタッチの旅は空間移動したようで、日曜日は能登にいたのに、月曜の朝にはまた横浜での毎日が始まっています。 
「行かなくてはわからない」のはそのとおりです、が、行ったからって、仮設住宅の生活のことは何もわかっていないかもしれません。でも、タッピングタッチがあるから、そこに行け、そこに住む(住まざるを得なかった)人から、話を聞かせていただけたと思います。朝行って、夕方帰るそんなこともできることを分かった以上、また、行かせていただきたいです。 

私たち5人で40人の背中をトントンさせてもらいました。限られた時間の中、トントンしながら、もっと、もっとコミュニティセンター門前町の方の話を聞ければ、よかったなぁと思い返しています。
記念に、「NOTO NOT ALONE 能登は、ひとりじゃない」のステッカーを購入してきました。 わずかな出会いの時間しかないとしても、空間を行ったり来たりしながら、NOTOの方々の気持ちに寄り添いたいと感じました。 

<白鳥さんより>
仮設住宅で暮らしていらっしゃる方々に、タッピングタッチだけでなく、お届けするもの(食材や生活用品、メッセージカード)を準備させていただく活動に参加させていただけたことが、とてもありがたく、感慨深かったです。全国から想いを寄せている方がたくさんいること、そのお気持ちをお繋ぎしていくお役目をいただけたことに感謝しています。

一軒一軒、仮設住宅のお住まいを訪問しながら、タッピングタッチのことをお伝えすると、「中に入ってね。」と言っていただけることが多く、ありがたくお部屋に通していただき、日々の暮らしに触れさせていただきながらタッピングタッチをする機会に恵まれました。「心地よい音楽もかけていいでしょうか?」とお尋ねすると、みなさん「ぜひお願いします」と言ってくださり、やさしい響きを感じながら、わたしもタッピングタッチすることができました。(訪問させていただく時期や関係性にもよるのだと思いますが)当時の体験よりも、いま、感じていらっしゃる不安を言葉にされる方が多く、ご自身のこと、ご家族のこと、日々の暮らしの様子を次々と止まらないくらいお話してくださる様子が印象的でした。途中で次のお宅に移動することをお伝えすることがためらわれるくらい、たくさんことをお伝えいただけて、もっとお話しうかがいたかったなと思いました。 
「タッピングタッチ、終わっていきますね」と、背中に両手を添えて共に在ることを感じながらお伝えすると、皆様「ありがとう。ありがとう。」と何度も何度もおっしゃってくださいました。いただいたお気持ちがあたたかくて、そのようなお言葉をいただくのが申し訳ない感じもしてしまいました。笑顔で玄関先でお見送りまでしていただき、「また来させてください」と言っている自分がいました。 

初めてお会いするインストラクターさんとの出会いもうれしかったです。車で移動しながら日々の活動や感じていることをやさしくシェアし合えた時間がとても幸せでした。そして、一緒に仮設住宅内にあるあたたかな雰囲気の食堂で美味しいラーメンをみんなで食べたことも、じーんと心に残る体験でした。 仲間との繋がりと支え合いそのものがタッピングタッチだということをあらためて感謝と共に感じました。言葉にすることができないほど、感慨深い体験でした。

<渡邉さんより>
昨年夏に能登町の「グループホームなかよし」でのボランティアに参加させていただいて以来、今回は輪島市門前町(能登半島では前回は東側、今回は西側の海に近い地)道下の仮設住宅におけるボランティア活動に参加させていただきました。 「グループホームなかよし」での活動支援のブログは=>こちら

昔、観光で訪れた海岸沿いの道路を車で向かう時は海がとてもきれいで、何も変わっていないかのようにも思えます。しかし、目的の仮設住宅に到着すると、約 300 世帯にまだ 9 割が住まわれているという現状に重く、悲しい気持ちになりました(その気持ちは後に変わっていくのですが)。
仮設の中にある集会所には多くの支援物資が山済みで、能登福祉救援ボランティアネットワークの皆さんとともに「おすそわけ」の品々の準備作業をご一緒し、とても大変な作業だと実感しながら、しかし私には初めての体験で、集まった「まごころ」をお届けできることが、だんだん嬉しく思えてきました。

午後になり、それぞれグループに分かれて、私たちインストラクター5名もバラバラになり(また今回も少し不安な私でした)各戸を訪問しました。ボランティアネットワークの「おすそわけ」をお渡しするお声がけが、とても優しく思いやりに満ちていることに感動しつつ、その中で私をご紹介くださって、まずはご挨拶。鈴木さんが用意してくださった簡易椅子を片手に、タッピングタッチのパンフレットをお渡ししながら、中にある手順の図を示し「心とお体がほっこりするケアなのですが、いかがでしょうか」とお声がけしました。
「おすそわけ」配布のお手伝いもしつつ、5人の方が受け入れてくださいました(他の4人の半分くらい!?実は終わってから、ずっと凹んでおりました…)。

50代くらいから 90 歳の女性の方たち。お二人は玄関口で、他の方は「中へどうぞ」と快くお部屋に招き入れてくださいました。 こんな見ず知らずの私をやさしくあたたかく迎え入れてくださることが、最初はなんだか不思議でした。あとで思ったのは、お人柄、土地柄もあるのかもしれませんが、これまでボランティアなどでここに訪れた多くの皆さんが心を込めた支援をずっと続けてこられた結果、住民の皆さんの中に信じる気持ちがあるからなのだろうと想像しました。
タッピングタッチの間、仮設での生活のこと、お体のこと、ご家族のこと、今のお気持ちなど、背中越しにいろいろ話してくださり「暖かくなったよ、ありがとう」と言って下さるお気持ちが大変ありがたく、これまでの体験や思いが垣間見えて、でもそれは想像しきれなく、それが申し訳なくて、今も思い出すと涙が出ます。自分ではなにもできないのに、これで終わりではいけないような気持ちになってしまいました。「こんなこと(タッピングタッチ)をやる人たちが来たよね」と、体験された皆さんの心に残ってくれたなら嬉しいです。

この地で頑張っていらっしゃるスタッフの方たち、ボランティアメンバーの皆さんにも、タッピングタッチを体験していただきたかったのですが、時間がなく、それが心残りです。でも何よりも 後藤さん、鈴木さんのご尽力で、このような貴重な経験をさせていただいたことに感謝しかありません。今回出会えたすべての皆さん、本当にありがとうございました。
“能登でふんばる!” 能登が、輪島が好きで、今を大切に生活されている皆さんに またお会いできる日が来ることを願っています。 

<松岡さんより>
まずは風邪をひかずに当日を迎えられ、自分としての第一関門、肩の荷がおりました。金沢に集合するなり、初対面のメンバーとも「5人揃えたこと!」を喜び合い、勇気100倍のチーム力をいただきました。  

現地での、前半は、支援物資の仕分けに加わらせて頂き、手応えのある実労を有難く思いました。
後半、タッピングタッチの訪問については正直、不安がありました。果たして突然、仮設住宅を個別訪問し受け入れて頂けるのか? たぶん充分な説明の時間もとれないまま…。不審者かもです。そんな中、「フレキシブルな対応でいきましょう」という鈴木さんの言葉と、地元ボランティアコーディネーターの方の差し入れ、声かけの後押しでお伺いし始めると、何と!ほとんど空き時間もなくタッピングタッチのオファーを受け続けることになりました。 

タッピングタッチの最中に、お向かいさんが様子を見に入ってこられ「うちへも来て」とセルフオファーも成立し「これから、し合いっこしよう」とお二人が盛り上がり。ご夫婦で体験下さったお宅は、「明日からお父さんにしてもらおう象の鼻!」と、お母さんが腰をさすれば、お父さんも満面の笑顔。 
皆さんが言われたのは「楽になった」「気持ちいい、何で?」「フシギフシギな感じ~すごい」等など。そして一番多くの言葉を頂いたのは、終わりのご挨拶で背中に両掌を置いた時『あったかい』と。寒さで、私の手を冷たく感じないかの心配も杞憂に終わりました。

そして今回は、個別対応だった分、短時間ながら~皆さま自然と色々なお話をされ傾聴させて頂く機会にもなりました。地震時の話、身体の調子、住宅環境、食べ物の変化、以前の能登の話 等など。でもそれが怒りや苦情といった強い投げかけのものでなく、ただ淡々と語られていて逆に「強さ」みたいなものを感じました。高齢でお一人での入居の方が多かったですが、皆さま凛とされていて頭が下がります。別れ際、きんつばや、柿を私のポケットに入れて下さった方々。寒空に、ジャンパーのポケットがぷっくりとふくれました。 大した事は何も出来ていなくて、「ぬくもり」を届けに行ったはずが、こちらこそ沢山の「ぬくもり」にまみれて戻って参りました。能登の海の大きなオレンジの夕陽が忘れられません。こうした貴重な機会を頂き、関係各位の皆さまに心から感謝申し上げます。 

=さいごに…=
訪問して『おすそわけ』の品をお渡ししながら、タッピングタッチもさせていただく。でも、ケアさせていただくのには時間がかかるし、その辺はどうしたらうまくいくかな…と心配していましたが、ボランティアネットワークの皆さんのご協力もあり、声を掛け合って、2時間半ほどで40名もの方に体験していただけたのは予想以上のことでした。午前中はパラついていた雨も止み、天候にも恵まれました。

お宅に伺って、どんな風にタッピングタッチのお誘いをするか。
皆さん、いろいろ考えてきてくださったのだと思います。私は「ちょっと疲れがとれる、簡単なケア、今すぐ、ここでできます!」というパターンが一番よかったような(笑)。
ケアしている間はいろいろなお話を聴きました。「もう頑張るのはやめた。あきらめた」「何もすることがないから、ずっと寝てるんだよ」「当たり前が当たり前じゃないって、今、本当に思う」…。つらい言葉をうかがった時も、タッチし終わった後「わぁ、手が温かくなったよ」「背中がほかほかする」と明るい声で話され、私の目をじっと見て、優しい表情をしてくださる、その姿が目に焼き付いています。

訪問した翌日、青森県東方沖で大きな地震がありました。大地の大きな変化に私たちはなすすべがありませんが、起こった後もそこで力強く生きていくための何か。疲れた体と心を癒すための小さなお手伝いが、タッピングタッチというケアを通じて、これからもしていければ、と思います。

(神戸・鈴木貴子 認定インストラクター)

 

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